4つのポイント POINTS

適切な時期から治療をはじめる Start at the right time
矯正治療の適切な開始時期
について 矯正治療には、始めるのに適した時期があります。特に、顎の成長をコントロールする小児矯正は、一般的に5歳から11歳頃の開始が推奨されます。ただし、不正咬合の種類や骨格のタイプによって、ベストな治療開始時期は異なります。これは、上顎と下顎の成長時期に差があるためです。
例えば、上顎の発達が不十分で下顎が相対的に前に出る「骨格性の前歯反対咬合」のケースであれば、治療の開始時期は8歳から10歳頃が望ましいとされています。この時期は上顎骨の発育が著しく、12歳頃までに上顎が前方に十分発達することが期待できるため、効果的な治療が行いやすいタイミングとされています。
一方、下顎が小さく、上の前歯が突出して見える「上顎前突不正咬合」(出っ歯)の場合、下顎が大きく成長する11歳から13歳頃に治療を始めるのが効果的です。これは、身長が急激に伸びる第二次成長期にあたり、下顎が大きく発達するのに対し、上顎の発育は緩やかになるためです。そのため、不正咬合の原因が上顎にあるのか下顎にあるのかによって、適切な治療開始時期が異なります。

中高生以上の矯正治療 中高生やそれ以上の年齢で、永久歯を全て動かす本格的な矯正治療を行うケースでは、治療の開始時期としては12歳から20代前半が最も望ましいとされています。中学・高校生は、顎骨の新陳代謝が活発な時期で歯の移動がスムーズに進むと考えられており、実際、成人に比べて治療期間が短くなる傾向があることは、臨床経験からも明らかです。
また20代後半以降は、患者様によって歯が移動するスピードに差が生じやすくなります。その理由は、骨の代謝に個人差があり、そのことを示す研究も報告されているためです。私自身も臨床データや経験を通じて、この考えに共感しています。
一人一人に適したタイミングで矯正治療を始めることが、より良い結果につながります。

効率の良い装置を選択する Selecting efficient equipment
矯正装置の種類や組み合わせによって、歯の移動をより効果的に進めることができます。こじま矯正歯科クリニックでは、各治療の特性やメリット・デメリットを事前に分かりやすくご説明し、患者様のニーズに合わせた治療計画をご提案いたします。十分な時間をかけてカウンセリングを行いますので、安心して治療を始めていただけると確信しています。
治療装置の選択は、治療期間の短縮にも大きく影響します。例えば、ブラケット矯正の場合、当院では患者様の歯の状態に合わせて複数の装置をご用意し、最適なものを選んでいただけます。
ブラケット矯正では、より効率的な治療を提供するため、インダイレクトボンディングシステムを標準治療として採用しています。インダイレクトボンディングシステムとは、矯正歯科専門の技工士が患者様一人ひとりの歯に合わせてオーダーメイドで作製した特殊装置を使用し、ブラケットを正しい位置に接着する方法です。
これにより、従来の目視で直接歯にブラケットを接着する方法よりも、短時間で正確に取り付けることができ、治療をスムーズかつ迅速に進めることが可能となります。 さらにハイブリッド矯正では、ブラケット矯正とマウスピース矯正を併用することで、治療の効率化を図ることができます。

悪い癖や習慣を改善する Fixing Bad Habits
効率的な歯の移動を妨げる大きな要因の一つに、舌や口周りの筋肉の使い方や悪い癖や習慣があります。特に口呼吸が習慣化している方は注意しましょう。口呼吸が続くと、唇を閉じる筋肉が弱まり、舌が前歯に押し付けられる癖がつきやすくなります。このような悪い癖があると、舌が歯の移動を妨げ、歯の動きが著しく遅くなることがあります。
癖が強い方は治療期間が予定より1年以上延びることもあり得ます。また、このような癖がある方は、治療後に後戻りしやすく、再治療しなければならないことがありますので、しっかりと改善する必要があります。当院では、口呼吸や舌癖がある方に対して、口腔筋機能訓練(MFT)を行い、治療がスムーズに進むように指導させて頂いています。

定期的な通院(予約管理) Reservation Management
矯正治療を効率的に進めるためには、計画通りに通院することが重要です。ワイヤー矯正治療では、一般的に1ヶ月ごとの診療が予定されています。例えば、治療期間を2年間と想定すると、24回の診療で終了することになります。
しかし、仕事や部活などの都合で、通院が平均して1.5ヶ月ごとになると、治療期間も1.5倍に延びることになります。(2年の予定が3年かかることになります)。治療期間を重視される方は、通院のスケジュールに余裕があるかどうかをご確認ください。(特定の曜日や時間にしか来院できない状況ですと、予約が定期的に取れないこともありますので、ご注意ください。)
治療のメイン部分である調整期間で、歯並びや噛み合わせを整えた後、歯がその位置で安定するまでリテーナー(保定装置)を使用していただきます。歯は周囲の組織の働きにより元の位置に戻ろうとするため、一定期間固定する必要があります。リテーナーの使用は、メインの治療と同じくらい大切です。特に取り外しが可能なタイプの場合は、食後も忘れずに使用するようにしましょう。

適切な治療法を選び、丁寧に管理することで、歯がスムーズに動き、治療期間の延長リスクを抑えることができます。「丁寧な管理」には、歯科医院での調整やメンテナンスに加え、患者様ご自身のケアも含まれますので、正しい方法をしっかり身につけることが重要です。事前に分かりやすくご説明いたしますので、自信がない方もご安心ください。
間違った管理を行うと、歯が計画通りに動かず、追加で装置の使用や費用が余分にかかることがあります。また、歯や歯根膜、歯槽骨といった周囲組織への負担が増すだけでなく、モチベーションの低下などの問題も生じる可能性があるため、十分に気を付けましょう。